SMCにおけるLiquidityの基礎
スマートマネーコンセプトにおける「Liquidity」の基礎を解説していきます。
スマホではチャート画像が見にくいため、PCからアクセス・閲覧を推奨
Liquidityは、視覚的には以下の緑のラインです。
※上記図、全てのliquidityを図示したわけではなく、主な部分のみラインを引きました
アルゴリズムは、Liquidityを求めて価格を動かす。
Liquidityは、一般トレーダーが損切り等の注文を置くところ。
つまり、アルゴリズムは無知・感情的にエントリーする一般トレーダーが成功することを許さない。
本記事内容は、情報の信頼性を担保するため、SMC考案者であるICTがYouTubeで公開している以下動画内で解説されている事に基づいています。
▼参考動画
ICT Mentorship 2022 動画プレイリスト >>
ー もくじ ー
視覚的なLiquidityの定義:swing high/swing low
Liquidityをチャート上で正しく視認するには、まず以下定義を覚えます。
- swing high
- swing low
swing high, swing lowの定義
ICTはswing highを以下のように定義しています。
- 「3本」の連続するローソク足を見て、
- 真ん中のローソク足の高値が両隣よりも高い場合、
- 真ん中のローソク足ヒゲ先がswing high
▼swing highの例
▼swing highではない例
以下矢印ローソク足の高値は「片側が自分よりも高い」ので、swing highではありません。
swing lowは、swing highを逆にしただけです。
▼swing lowの例
swing high=Buy side Liquidity
上にあるのがBuy side Liquidity。
swing low=Sell side Liquidity
下にあるのがSell side Liquidity。
・・・
というわけで、以下緑線で示したものは全てswing high/lowでLiquidityです。
当然、時間足ごとにLiquidityがある
以下例、1時間足で見るとswing highではありませんが...
▼下位足(15分足の例)で見てみると、swing highになっているので、15分足レベルではLiquidity。
意味的なLiquidityの定義
難しく考える必要はありません。
- Liquidity = 一般トレーダーの損切り等注文が溜まっているところ
Buy side Liquidity = 買い注文が溜まっているところ
Buy side Liquidityは、
- 上手くショートに入れた一般トレーダーたちの損切り(買い注文)
- 上へブレイク狙いの一般トレーダーたちの買い
が大量に発生するところです。
Sell side Liquidity = 売り注文が溜まっているところ
Sell side Liquidityは、
- 上手くロングに入れた一般トレーダーたちの損切り(売り注文)
- 下へブレイク狙いの一般トレーダーたちの売り
が大量に発生するところです。
Liquidityの性質
アルゴリズムは、Liquidityを求めて価格を動かす。
Liquidityは、一般トレーダーが損切り等の注文を置くところ。
つまり、アルゴリズムは無知・感情的にエントリーする一般トレーダーが成功することを許さない。
"磁石"のようなもの
ICTは、LiquidityをPrice Magnet/プライスマグネット、つまり「価格を引き付ける磁石」と表現します。
アルゴリズムは、一般人の売りで買い、買いで売る【ストップ狩り】
なぜ、注文が溜まっているところ=Liquidityに向かって価格を動かしていくのか?
それは、Stop Hunt(ストップ狩り)を行うためです。
ロング損切り直後に反転上昇していった。ムカつく...
レジスタンスでショート安心してたら戻ってきて損切り。ムカつく...
このように「エントリーしては狩られ、狩られた後に狙ってた方向へ動き出す」を頻繁に食らってイライラしたことがあるはず。
アルゴリズムが狙ってそういう動きをしています。
▼まず、一般的なサポレジラインを使って分析するトレーダーが、このようなサポート・レジスタンスを見ているとします。
▼resistanceの矢印high部分には一般トレーダーの「買い」注文、supportを割る部分には「売り」注文が置いてあるところです。
▲ここまでが、一般トレーダー目線でした。
一方、アルゴリズムは逆に、
- 一般トレーダーの売り(Sell side Liquidity)で買い上げる
- 一般トレーダーの買い(Buy side Liquidity)で売り抜ける
ということをやります。
▼まず、Sell side Liquidityのラインより深く突き刺すことで、ロング損切りを確定 & ブレイク狙いの新規売りを誘発させ、売りを吸収するように買いを積みます。
この積み上げたロングの利益を確定させるには、高値で売りたい。
つまり高値で買ってくれる人たちが必要です。
▼アルゴリズムは、高値で買ってくれる人たち=ショート損切りが置いてあるBuy side Liquidityが見えています。
▼アルゴリズムは、高値で買ってくれる人たちにSell side Liquidityで積んだロングを売りつけ利確します。
▼結果的に、一般トレーダーはロングもショートもストップ狩りされ、アルゴリズムのロングの餌食に。
このように、アルゴリズムは注文が溜まっているところ=Liquidityに向かって価格を動かしていく、というふうにSMCでは考えます。
▼ちなみに
次の章で詳しく書くことですが、図の矢印部分のように「2点以上で並ぶ(ほぼ)等しい高値」をEqual Highといい、単一のBuy side LiquidityよりもアルゴリズムのターゲットにされやすいLiquidityです。
Equal High, Equal Low(Engineered Liquidity)
Equal High・Equal Lowは、吸引力がさらに強いLiquidity
定義・性質
▼ほぼ等しい高さで並ぶ高値が「Equal High」。
このHighは、単一のBuy side Liquidityよりもアタックされやすい。
▼ほぼ等しい高さで並ぶ安値が「Equal Low」。
このLowは、単一のSell side Liquidityよりもアタックされやすい。
▼全く同じ価格ラインでなくとも、視覚的に「ほぼ」同じ高さにあればEqual High/Lowと見なします。
「ほぼ」がどのくらいかは感覚的なもので、「何pips以内だとEqual High/Low」という厳密な定義はありません。
高さが完全に等しくないなら、トレンドラインを斜めにすればいいのでは?と考えるかもしれませんが、SMCではトレンドラインを斜めに使うことはありません。
一番高いswing highに合わせた水平ラインを引きます。
狙われやすい理由
▼Equal Lowは、一般的なサポレジラインで分析するトレーダーにとって、サポート=ロングのポイント。
▼アルゴリズムは、Equal Lowをサポートではなく、売り注文(=ロング損切り)が溜まっている「明らかに見え見え」のLiquidityとして捉えるので、ロングの損を確定させに行く。
▼ちなみに
Equal High/Lowは、
サポレジとして誤解させるために、アルゴリズムがわざと「設計」したLiquidity
ということで、「Engineered Liquidity」と呼ばれます。
※ Engineered = 意図を持って設計された
「設計されたLiquidity」というのは、個人的にしっくりくる表現だと感じています。
▼Equal High/Lowに関連するXポスト
「どのliquidityに引き寄せられそうか」を考える時、分かりやすい候補の1つが「Equal Low」。
図の矢印部分のように、「2点以上で並ぶ(ほぼ)等しい安値」をEqual Lowといい、単体liquidityよりもアルゴリズムのターゲットにされやすいliquidity💡
(上にある場合"Equal High") https://t.co/He74kT7tmh pic.twitter.com/1F4FBMzDHx— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) July 6, 2024
▼ほぼ等しい安値が2点のみならず、5点以上連続している例
#ユーロ円 5分足 SMC
equal lowは、より狙われやすいliquidity pic.twitter.com/X3EUGMfW5F— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) June 28, 2024
▼価格を引き寄せるFVGと、さらに引き寄せやすいEqual Highが重なった例
#ドル円 SMC
←日足 1時間足→
FVG & Equal High = 価格を引き寄せる
Xトレンドの「雇用統計」で"ショートサイン点灯!"してる人ばっかだったから、やっぱりなぁ、という感じ😅 pic.twitter.com/oGkH6guuRL— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) June 7, 2024
Equal High/Lowを見た時の考え方
たとえば、以下のような3点がほぼ等しいクリーンなEqual Lowを見たとします。
▼ ❌アルゴリズムの餌食になりやすい考え方
完璧なサポートだ、ロングしよう
と考えると、アルゴリズムに食われる側になりやすいので注意が必要。
▼ ⭕️アルゴリズム(SMC)的な考え方
Buy side Liquidityをアタック後、Sell sideにEqual Lowを残したまま。
これはpremium FVGを探してEqual Lowをターゲットにショートか...?
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これは都合の良い部分を切り出しているので「こうなる」のは当たり前なのですが、過去データでEqual High/Lowを探せば、
- Equal Highでレジスタンス/Lowでサポートしてると見せかけて逆を行く
という動きを何度も何度も繰り返していることが実感できると思います。
▼ドル円 週足のEqual Highがアタックされた例
注意:"絶対"はない
当然のことですが、トレードに100%絶対はありません。
つまり、Equal High/Lowは必ずアタックされる保証はありません。
▼例として、一部を切り取って見るとEqual Lowがありその直下にはFVGもあるため、「ここに引き寄せられるのでは?」と考え、
ここをターゲットにショート、もしくはFVGを待ってロングを検討する妥当性は十分あるように見えます。
▼しかし、チャートをさらに俯瞰して見たとき、
- 過去、一方的にSell side Liquidityがアタックされ続けていた
- Buy side Liquidityは残っている(過去のショートが全員生き伸びている)
という状況(つまりバイアス=Bullish)だとすると、
▼Equal Lowを残したまま上昇を継続する、つまり、Equal Lowをターゲットにショートをするとひたすら負け続ける場合も往々にしてあります。
この場合は「Sell sideは十分に狩り尽くしたので、今は短期的にEqual Lowを残しておいてでも、長らく安心しきっているショートを狩りにいく方を優先する状況」ということですね。
これは何にでも言えることですが、
短期足だけ・一部分だけ見てEqual High/Lowをエントリーチャンスと判断するのは早計
これまでに何が起きたか・この先どちらへ向かう可能性が高いか(バイアス)を考慮する
という意識は常に必要です。
Equal High/Lowを認識できるようになった後に、場数を踏んで経験を積んでいきましょう。
Shallow Run
Liquidityを"浅く"sweepすることを「shallow run/シャローラン」といいます。
shallow runしたhigh/lowは、Equal High, Equal Lowと同等とみなす。
▼つまり、Equal High, Equal Low同様に強い吸引力を持ち、近い将来このLiquidityをもう一度深くえぐりにくる可能性が予期されるということです。
▼別の例
もちろん、Equal Low/High同様にバイアスに注意します。
- shallow runのみで反転し、上昇が継続してしまうBullishな状況か?
- shallow runのみで反転し、下落が継続してしまうBearishな状況か?
は常に要検討です。
浅いかどうかの基準:10〜20pips以上sweepすれば十分
「10〜20pips以上sweepしたら、十分にliquidityを取り切ったと判断する妥当性がある」
と考えます。
では9.9pips以下は自動的にshallow run=Equal High/Lowとして見るか、というとそうでもありません。
shallow runかそうでないかの判断は、価格の向かう方向性判断(バイアス)と個人の経験、つまり主観によるところが大きいです。
この基準の根拠は、以下動画を参照してください(再生地点を指定済み)。
前日・前週・前月の高値/安値の重要性
前日・前週・前月の高値/安値は特別なLiquidity。
- アルゴリズムの明確なターゲットとなり得る
- (大きく)反転する可能性がある
- ポジションを持っている場合、(部分)利確を行うことを推奨
ここをアタックした後の反応に注意。
▼日足
日足で前日の高値・安値を順番に見ていくと、
▼このような動きをしていることが多々あることに気付きます。
▼15分足で拡大。
アルゴリズムにとって、前日の高値/安値は巨大なLiquidityに見えています。
- そこをターゲットに向かっていく可能性がある
→ ロング/ショートの利確ターゲットになる - そこを取った後、(大きく)反転する可能性がある
→ ロング/ショートのエントリー検討の起点になる
という点は認識しておくと良い。
▼デイトレーダーであれば、前日高値/安値を毎日チェックしておきましょう。
#ドル円 ←日足 15分足→
1日の始まりに前日高値/pdHighをチェックし忘れると「なんでこんなとこで強く反応してんだ?」ってなることあるから忘れてはいかん(もちろんpdLowも) pic.twitter.com/dwHjDWAEQm— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) February 17, 2024
#ユーロ円 1時間足 SMC
週足OBタッチする前に、pdLow(前日安値)を取っているのもポイント。pdLowはアルゴリズムから見ると大きなsell side liquidity。
pdLowを深くアタック→週足Bullish OBタッチ、これでsell プログラムの仕事が終了してbuyプログラムへ切り替わった https://t.co/0gjU3Hunr5 pic.twitter.com/HLU57yRAi7— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) June 22, 2024
▼週足・月足
日足と同じ理由で、前週・前月の高値/安値も要チェック。
▼以下「ユーロ円・週足」の例。
一方的に上昇しているものの、矢印部分に注目すると、前週安値を取ったことを燃料にして強い上昇が再開していることが分かります。
・・・
このように、前日・前週・前月の高値/安値は、大きな反応を示す可能性がある特別なLiquidity。
もしそこへ至るまでにすでにポジションを保持している場合、(部分)利確をしておく妥当性が高いポイントでもあります。
また、以下のようなエントリーはハイリスク・ローリターンなので要注意。
- ❌ 高値に近いところ/高値を超えたところでロング
- ❌ 安値に近いところ/安値を割ったところでショート
前週安値/高値は週に1度、前月高値/安値は月に1度しか更新されないので、チェックし忘れに注意。
Institutional Liquidity
「Institutional Liquidity」という単語自体は全く重要ではないので覚える必要はありません。
また、ここまで書いてきた項目と比較して、本章の内容は「頭の片隅に置いておく」程度で大丈夫です。
※ Institutionalは「銀行やヘッジファンドなど大口投資機関」という意味
▼「高値を超えLiquidityを取る→反転する」を予想していたけど、わずかに高値を超えず反転してしまった...という経験は何度もあると思います。
でも、実はこれ「大口投資機関目線(つまりアルゴリズム目線)」で見るとLiquidityを取っているんです、という話。
結論だけ簡潔に書くと、
▼アルゴリズム目線では、Liquidityはヒゲ先だけでなく「始値/終値」にもあるということです。
▼仕組みは単純で、アルゴリズムはヒゲなしの状態でのチャートも同時に見ている、というだけ。
ヒゲなしだと、終値/始値がローソク足の先端になるのでそこがLiquidityになる、というわけです。
▼別の例
ヒゲなしローソク足で見ると、Liquidityを取っていますね。結果、そこから反転しています。
▼ちなみに
これは個人的な体験になりますが、
- アルゴリズムはヒゲなしチャートも見ていて、始値/終値もLiquidityとみなす
ということを知ってから、長らく謎だと思っていた値動きが理解できました。
それは、ドル円が2023年の年末にかけて152円を目前に141円まで大暴落した部分です。
▼以下、その部分の週足チャート。
▲この時「ここのデカいLiquidityをわずか3.5pips取らずにこんなに大暴落するなんて...なんで?」と、どうしても価格の動きが理解できなかったのでした。
▼しかし、この謎は、ヒゲを非表示にすることであっという間に解決。
ヒゲなしで見ると、普通にBuy side Liquidityを取り、普通にリトレースメントしているように見えますね。
300pips以上も深くLiquidityをえぐっていることになるので、アルゴリズムが大暴落をするエネルギーを蓄える(ショートを積む)には十分だったな...という納得がいったのでした。
※本章のソースは以下動画 07:24〜10:32
▼ICT YouTubeチャンネル:Market Structure is Not It
Rejection Blockが効く理由
Rejection Blockとは、Order Block(OB)の一種で、
▼視覚的にはヒゲの根っこから水平に引ける以下のラインのことです。
「アルゴリズム目線では、Liquidityはヒゲ先だけでなく始値/終値にもある」
ということが、Rejection Blockがサポレジとして機能する理屈の前提となっています。
▼ドル円のRejection Block例。
161円台へ上昇一直線のキッカケとなった2024年6月4日の下落からの反転部分。
▼参考Xポスト
#ゴールド 日足 SMC
rejection blockは視覚的にこういうやつ。
実体終端〜ヒゲ先までがorder blockのようにサポレジとして機能する可能性。
ヒゲ先を超えたら無効。🔽rejection block過去ポスト(少ないですが)https://t.co/u7Iygzhjow
🔽ICT Rejection Blockの動画https://t.co/3Gvc3HDHDb pic.twitter.com/wdpW6fskHm
— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) June 29, 2024
#ドル円 日足 SMC
参考までに、日足rejection block pic.twitter.com/jXT0d6gtFk— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) July 12, 2024
よくある間違ったLiquidity
SMCのLiquidityを解説しているとされるネット記事から色々と引っ張ってきました。
以下全て誤りで、SMCではLiquidityとは考えないので、もし以下のような項目を見かけても覚える必要はありません。
▼Liquidityではないものたち
- トレンドライン
- チャネルライン
- フィボナッチレベル
- ピボット(など、インジケーターで表示されるライン)
- 出来高プロファイルのPOC
- Supply Zone
- Demand Zone
- Order Block
- ...他にもありすぎて書ききれません
ちなみに:
SMCの解説でSupply/Demandを説明する記事/動画が多いですが、Supply/DemandはSMCと全く無関係です。
また、SMCでは、ピボットや出来高プロファイルなどインジケーターで自動表示されるラインは全て「アルゴリズムが認識しない、根拠のないもの」として信用しません。
トレンドラインはLiquidity...ではない
個人的な感覚で一番多いと感じる間違ったLiquidityの解説は「斜めに引いたトレンドラインはLiquidityの一種です」というもの。
外国人SMCパクリYouTuberを筆頭に「Trendline Liquidity」と名付けられているようですが、
- SMCでは、トレンドラインを斜めに引くことはない
→ 斜めに引いたトレンドラインはLiquidityではない
という点は明記しておきます。
もちろん、SMC分析に斜めのトレンドラインを取り入れるのは個人の自由。
しかし「トレンドラインはSMCにおけるLiquidityの一種」と定義するのは明確な誤りです。
SMCにおけるLiqudityは「アルゴリズムが認識するLiquidity」
斜めのトレンドラインや、インジケーターで表示されるライン、フィボナッチ・リトレースメントの各レベルをLiquidityと呼びたがる人は、おそらく、
みんなそこでエントリーしたり・損切りで注文を置くよね
注文がたくさんあるところはLiquidity(流動性)だよね
だから全部Liquidityだよ
と言いたいのだと想像しています。
そして、"一般的な定義"はそれで合っています。
ですが、
SMCにおけるLiquidityの定義は「アルゴリズムが認識するLiquidity」なのです。
さらに具体的に書くと、
プログラミングコードによって「これをLiquidityと認識しろ」とロジック上で指定されているものがLiquidity、ということになります。
アルゴリズムは、以下を認識していません。見えていません。
- 斜めトレンドライン(に置かれた注文)
- フィボナッチ・リトレースメントの各ライン(に置かれた注文)
- ピボットや移動平均線などインジケーターライン(に置かれた注文)
- ...その他「Liquidityではないものたち」に書いたライン(に置かれた注文)
繰り返しになりますが、
▼アルゴリズムが認識するLiquidityは、これと、
▼これだけです。
Liquidity まとめ
重要なところをまとめ。
- アルゴリズムは、Liquidityを追い求める
= Liquidityは磁石のように価格を引き寄せる - Liquidityを取った後の反応に注目
→ 一般トレーダーの裏をかいて反転するかも? - Equal High/Lowは単一Liquidityより強い吸引力がある
→ shallow runの感覚も併せて養いたい - 前日・前週・前月の高値/安値は要注目のLiquidity
ちなみに:
ICTは「初学者は、Equal High/Lowを見つけてそこへ引き寄せられていく様子を観察し続けると、Bias(価格が向かう方向性)の感覚を掴みやすい」と言っています。
個人的にも、shallow run(浅すぎるsweepはもう一度アタックされがち)も併せて、Equal High/Lowを過去データで探してみるのは良い勉強になると考えています。
▼SMC関連記事