11万円SMC日本語商材の信頼性をICTガチ勢の観点で推論
日本語でスマートマネーコンセプトを学習できるらしい教材があるけど...
11万円と高額だから悩む...
と相談をいただくことがあります。
明確に「これ」と教えてもらったわけではないのですが、探してみたらこれ↓のようで、
「SMC生みの親であるICTのコンセプトを基礎から解説、初心者でも安心!」が売りと書いてある商材ですね。
これが本当なら、日本語でSMCを学習したい方が迷うのも分かります。
どうやら、日本語でSMC情報を検索しているとそこに辿り着く方が多そうで、
もしや、他にも同じように購入を悩む方がいるのかな?
と考え、ICTを唯一のメンターとしてSMCを学習している者(ぼく)の観点から提供できる判断材料があると思い記事にしました。
さすがに何の客観情報もなしに11万円は高すぎる買い物だと思うので...
・・・
まず、「この有料商材をどのように批評するか」について。
前提として、この商材は「SMC元祖であるICTが教えるSMCを教えてくれる」という売り文句です。
そして、ぼくはICTのYouTube動画 >>(SMC学習において唯一の正当な情報源)をソースに基礎範囲は学習してきた自負があります。
間違いなく、日本にいるICTガチ勢の一人です。
しかし、この商材を購入したことはありません。
なので、
商材販売者が運営するYouTubeチャンネル >>のSMC解説動画を見て、
その解説内容から、ICTの教えるSMCを販売者が理解しているのかどうかを、ICTの動画でSMCを学習したぼくが判断し、
その結果から「ICTのSMCを学習できるとの商材」が「本当にICTのコンセプトを教えてくれそうなものなのか」を推論する
...というふうに批評することとします。
つまり、
もしYouTube内で言っていることが「おお、確かにICTが教えている通りの理論を解説してくれている」という納得のいく内容だった場合
↓
11万円商材の内容も売り込み文句通りICTのSMCを教えてくれる可能性が高い、と推測的に言える
もしYouTube内で言っていることが「え?ICTはそんなこと言ってないんだが?」という内容だった場合
↓
11万円商材の内容も「教える本人がICTのSMCを理解しておらず、ICTのSMCを教えてくれる可能性は低い」と推測的に言える
ということです。
・・・
という前提をおいたうえで。
ICTガチ勢から見て「この商材でICTのSMCを学習できる可能性は低いだろう」という感想
▼理由
「ICT SMCを学習できるサービス」を売りにしているが、ICT SMCの基本を理解していない様子がYouTubeチャンネルの発信内容から分かるから。
以下、この結論・理由について、具体的に展開していきます。
ちなみに:
最初は商材屋さんのYouTubeに公開されている全ての動画を見ようと思いましたが、7個ほど見て「見る価値を感じない」と判断して視聴を諦めました。
全ての動画を見ての感想ではない点、ご容赦ください。
ー もくじ ー
このSMC日本語教材でICT SMCを学習できる可能性が低いワケ
理由はおおまかに以下4つです。
- YouTube内容から、ICTが教えるSMCを理解しているとは思えない
- ICTが絶対に使わない用語をSMC用語として解説している
- 「このモデルを使って90日で仕事をやめましょう」と言うはずがない
- そもそも"ICT"が何/誰かすら理解していない可能性
順番に見ていきましょう。
YouTube内容から、ICTが教えるSMCを理解しているとは思えない
繰り返しますが、
以下の通りこの商材は「ICTのSMC、ICTコンセプトを基礎から解説している」ことをセールスポイントにしている点が最大のキモです。
こう書かれていたら、あなたがこの商材を購入検討している立場だとすると、
おぉ、ICTのコンセプトを1から解説してくれてるということは、この人はSMCの開発者であるICTからSMCをしっかりと学習したんだな
それなら、ネット上にあふれている間違った理論や定義を教えてくるようなことはないだろう。
だって11万円もするんだから。
と、期待するはずです。
ところが。
最初に投稿されたYouTube動画のしょっぱなから基本的なところを間違えており、
「あなたは本当にICTからSMCを学習したんですか...?有料商材の中でICTのSMCを教えられるんですか...?」という疑念を抱かされました。
間違っている代表例
❌ Order Block(OB)を間違えている
▼ Bearish OBは必ず陽線なのに、陰線で引いているところがある
❌ Killzoneを間違えている
▼ London killzone, NY killzoneを 02:00〜12:00と解説
正確には、London killzone=02:00-05:00、NY killzone=07:00-10:00
(NY基準時間)
※S&P500やNASDAQなどindexトレードの場合、NY killzoneは08:30 - 11:00
▼参考ポスト
11万円商材の人、OBの新動画出してた
・OB定義を相変わらず間違えてる
・「Key levelとはLiquidityのこと」そんな定義ない
・MS shiftの定義を間違えてる
・CSDなんていう用語はない
最初3分でこれだけあるので残り18分は見てません😓初学者さんは見ると逆に混乱するので注意https://t.co/nRQLbdedzO— Yuki📈|ICT SMC Trader (@YUK1_WORLD) September 24, 2024
OBの定義。
Killzoneの定義。
ICTからSMCを学習した者なら、基礎中の基礎、入門の第一歩、英語ならアルファベットを覚えるレベルであるこの2つを間違えることはありえません。
分析の根本となるSMCの用語定義を間違えるのは、人に指導する側としては論外と考えます。
(上記挙げたのはあくまでも"間違いの代表例"であり、他にも間違った解説をしているところは多く見つかります)
...というわけで。
いくつかのYouTube公開動画を見ただけで、
この理解度で作られた商材のSMC解説信頼性は低そうだ
11万円の高額商材になったからといって、内容が突然ICTの教える通りのSMCに変貌する可能性も低いだろう
という本記事の結論が早々に出てしまうわけです。
とくに、OBは「ICT以外の第三者が勝手に作り出したOBではない何か」をOBの一種として解説していることから、「ICT以外の誰か(パクリYouTuber等)」から学習していることが明らか。
ICTのSMCと、パクリYouTuberの誤ったSMCの違いにすら気づいていない可能性もあります。
・・・
ここでもう一度思い出してください。
これは「ICTのコンセプトを教えます」という点が売りの商材です。
「有料メンターシップを始めました」とまで宣伝しているYouTubeで発信されているICTのSMC解説がICTのコンセプトではない、つまり明らかな間違いを多く含むとき。
そのいい加減な知識を土台に作られた商材には信頼性がある"可能性が高い"と言えるでしょうか?
11万円もの価値を感じられる内容である"可能性が高い"と言えるでしょうか?
「可能性は低いだろう」というのがぼくの考えです。
どうでもいい話:
「SMCオタクの啓蒙活動」という動画を見た時には真顔になってしまいました。
SMCオタクを自称するなら、OB間違えるな、ウソを教えるな、最低限ICTの動画を見て学習してくれ...
間違った情報を発信するなら、せめて「この人がそう言ってたので僕もそれにならっています」と情報のソースを明示してくれ...
啓蒙するならぼくと同じように「ICTのパクリYouTuberの何の根拠もないニセ情報に気をつけろ」と言う側に回ってくれ...
ICTが絶対に使わない用語をSMC用語として解説している
YouTube動画の中で以下の用語を使って「SMC解説」としているので、これでツーアウト。
▼これらは「ICT SMCと無関係のパクリYouTuber」が使っている典型的な誤用語
- Supply/Demand
- CHOCH
- BOS
- inducement
※ SMCに無関係なので単語の意味を知る必要はありません
ICTがこれらの言葉を定義したことはないし、1度たりとも使ったことはありません。
ICTの動画に登場すらしない言葉たちです。
この事実から、
MakiFXT氏はICTの動画よりもパクリYouTuberの間違った動画に比重を置いてSMCを学習していた可能性が高いのではないか?
という推論が成り立つことが理解いただけるかと思います。
加えて、
「ICTコンセプトを教えます」といって売っている以上、Supply/DemandというものでSMCを解説することはアウト中のアウト。
なぜなら、ICTの動画でSMCを学習している人ならば、
- ICTは、Supply/DemandでSMCを解説されることに対してブチギレている
→ Supply/DemandはSMCとは何ら関係ないため
ということを常識として知っているからです。
ICTのブチギレ具合は、ICTが公開する30分の解説動画の中で10分は延々と愚痴を言いまくって視聴者に「またキレ始めた...はよ本題を説明してくれ...」と思わせるくらいです。
(逆に言えば、ICTの動画でSMCを学習していないならこれを知らなくて当然)
他にも、
ICTで学習した人なら「narrative/ナラティブ(物語)」というところを「context」と言っていたり、
MS shift(マーケットストラクチャーシフト)を"トレンド転換"と言っていたり、
「アウトー!」と指差すほどではないにしろ、ICTの動画で学習した人がおよそ使うはずのない用語を使っている/言い方をしている点も、
「なんでそんな言い方してんの?ICTがそんな言い方を絶対にしないことはICTの動画を見てれば分かることなのに、誰に教わったの?」と気になりました。
「このモデルを使って90日で仕事をやめましょう」と言うはずがない
YouTubeに上げているこの動画。
はい、これでスリーアウトです。
追記:
商材販売者さんが本記事を読んで「マズい」と思ったのか、この動画は削除されました。
このように煽ることで、
もしかしたらこの人が売っている商材なら、今度こそ私を成功に導いてくれるのでは...?
"90日"なら今度こそ、信じてもいいのでは...?
と商材の購買意欲を高める手法としては有効だと思います。
しかし、
ICTの動画でSMCを学習した人が「SMCで90日、専業になろう」と言うはずがないのです。
ICTはSMC動画解説の中で、以下のような話題を雑談チックに繰り返し主張します。
- そもそもトレードが向かない人はいる。SMCなら誰でも簡単に稼げると思うな
- 向いてないと思ったら、トレードやめろ。その方が幸せになれる
- 「1年もせず稼げるようになる」と甘い事を言ってくるやつは信用するな、そいつはあなたに対して何かを企んでいる
似たようなことを、色々な動画の中で繰り返し「簡単じゃねぇぞ、簡単じゃねぇぞ」と甘い夢を壊してきます。
つまり、ICTの動画を見ていると
そうだよなぁ、たしかに最初はSMCの分析精度に感動した。
だけど、安定して稼げるようになるのは簡単じゃないよなぁ...
分析できてもトレードにおける「メンタル成熟度」は個々人の課題で別問題だしなぁ...
としみじみ感じながら毎日コツコツ学習をしていくことになるので、
これからSMCを学習しようとする人たちに向けて、口が裂けても「90日で稼げるよ」なんて言えるワケがないんですね。
シンプルに、SMC初学者さんたちへの誠実さが全く感じられない。
どうでもいい話:
MakiFXT氏が、何十時間にもおよぶICTの動画内容を数日で習得し、90日以内で1年間暮らせるだけの儲けを確定させた天才トレーダーだった説も考えられます。
がしかし、ICTの動画で学習したらありえないような間違いをしているので、この説もないですね。
そもそも「90日で専業に」は意味不明です。
たとえ90日で100万円利益確定できたとしても、メンタルが未熟ならその次のたった1回調子に乗って負けただけで100万が吹き飛ぶ可能性だって高いわけです。
「90日で専業に」という動画から、「いかに自分の商材を高額で買わせるか」しか考えておらず無責任だな...としか思えません。
ぼくの場合、本当にICTのSMCを教えてくれるとしても、「90日で専業になろう」なんて言う時点で「あ、この人に近づいたらアカン」と考えます。
そもそも"ICT"が何/誰かすら理解していない可能性
ここまで書いてきたスリーアウトの項目に比べると大したことはないのですが、ICTガチ勢として感じたことは書いておこうかと。
YouTubeの動画内容のほかに、違和感を覚えたのが販売サイトの文言です。
以下赤線の最初にあるICTという「トレーダーサークル」が発信する...という部分。
トレーダーサークル...?
この文言から、「ICT」が何・誰なのか理解しているのか怪しい。
まず、ICTは「The Inner Circle Trader」の頭文字です(Theは省略)。
そして、ICTはMichael・J・Huddleston/マイケルという個人のニックネーム(ブランドネーム?)なのですが、販売者は「インナーサークル」を文字通りテニスサークルのような「集団」と解釈しているもよう。
ICTはトレードサークル集団??ではなく、ICT=Michaelです。
そもそもトレーダーサークルって何だよ!?という違和感がバリバリあります。
ICTをよく知っているとは思えない書き方に見える点も、コンテンツの信頼性の不確かさに拍車をかけていますね。
追記:
商材販売者さんは本記事を読んだのか、現在はサイトのこの部分の文言が↓このように変更されています。
他にも本記事指摘による変更点がありますが、面倒なので載せません。
※ 教える内容に変化があったわけではなく、サイトの文言が変わっただけ
注意書き:「価値がない」とは断定していない
この商材販売者さんは、専業でトレードをしているそうです。
とすると、本人はICTからSMCを学んだわけではないにしろ、トレードで稼ぐためのスキル・理論を確立していることは確かと考えられます。
つまり「実際に稼いでいる人の理論を知れる」という意味では価値がある可能性はあります。
あくまでもぼくは、
Q.
これだけニセ・誤りSMC情報が拡散されている状況で、宣伝文句のとおり「元祖ICTが教えるSMC」を本当に学習できそうな商材なのか?
という問いに対して、
A.
YouTubeに公開された解説から読み取れる理解度からして、その可能性は低い
と推論しただけです。
「この商材に価値があるのか?」という問いに「ない」と切って捨てたわけではない点、ご留意ください。
結局、OBやらkillzoneやら定義的には間違っていても稼いでいるなら勝ちだと思いますので...
「ICTのコンセプトを教えます」と言わなければいいのに
ICTガチ勢が見たら「いやこれICTのSMCじゃないやん、テキトーすぎない?」と秒でバレる理解度でYouTubeでSMC解説を公開している。
にも関わらず、「ICTのコンセプトを11万円で教えます」と言っているのが問題と考えます。
単純に「セールスポイントにウソをついている"可能性が高い"」ことになるからです。
SMC知識ほぼゼロから学習を始める人が、MakiFXT氏のYouTube解説を見て「このYouTubeで言っていることはICTのSMCではない」と気付くことは不可能なので、
イチかバチか買ってみるか...?YouTubeでは90日で専業とか言ってるし...夢があるな...
と迷ってしまうのも仕方なし。
せめて、
ICTのコンセプトではありませんが、ICTのSMCよりも分かりやすく稼げる手法を11万円で教えます。
とでも書いておけば、ICTガチ勢からツッコミが入りにくいのにな...と思っております。
まとめ
MakiFXT氏のYouTube動画を見た結果、
- ICT SMCを学習している人なら絶対しない間違いを間違いと気付かずに、何も知らない初学者さんたちに教えている
- ICT SMCを学習している人なら絶対使わないSMCとは無関係の用語を使って、何も知らない初学者さんたちに「これがSMCだ」と解説している
- つまり、本人はICTの動画ではなくICTパクリYouTuberの情報に比重を置いて学習していると推察される
- それなのに「ICTのSMCを学習できる」と事実ではない可能性の高い点を商材のセールスポイントにしている
よって、この11万円商材は、誠実さ・信頼性に欠けた商材だと推論できる。
...というのが、ICTガチ勢から見た感想でした。
MakiFXT氏のYouTube解説は、ICTに無関係な「SMCではない何か」を多く含んでいるので、視聴するときはご注意ください。
もし動画を見て「このSMC理論はすごい」と思うことがあったとしても、実際にはICTの教えるSMCとは何の関係も根拠もない空論である可能性があるからです。
ちなみに:
ICTの動画でSMCを学習すると「何が誤りか・ウソか」はカンタンに分かります。
しかし、ゼロから始める初学者さんにはそれが分からないのが厄介なのです。
(だから、分からないことを利用してこのような高額商材販売をする人が出てくる)
正直、指摘したい点は他にも色々ありますが「信頼性に欠ける可能性高し」と推察するには必要十分なことは書いてきたので、このへんでやめておきます。
彼のYouTube動画を見たことで、
比較してみると、ICTの動画って教え方が上手いし分かりやすいんだな
やっぱICTって神だわ
とICTへの感謝の念がさらに湧いてきた、という収穫があったのは唯一良かったことでした。