僕らはみんな河合荘〜最終巻 漫画感想|一つの大きな不満
僕らはみんな河合荘、最終の11巻まで読了。
最終巻までのネタバレ全開です。
感想を書きたくなったので、つらつらと。
ー もくじ ー
ぼくらはみんな河合荘 漫画感想総括
全体的な感想として、
間違いなく面白いと思えるラブコメだった
と言えます。
ラブコメを読むうえでまず壁となるビジュアル的な
- 律のようなショートカット女子が好きではない
- 黒髪サラサラロングヘアが好き
というぼく個人の嗜好の問題はあったものの、律が柔らかくなっていって最終的には宇佐にデレデレになる過程は読んでいてニヨニヨしてしまうほど可愛らしいものだと思えました。
ただ!
どうして!
激カワ美少女後輩の椎名ちゃんをもっと上手く活かしてくれなかった!
という感想が読了後も強く残っているのであります。
椎名ちゃん、もっと宇佐争奪戦にガンガン参戦してほしかった
後輩キャラの椎名ちゃん、ビジュアル・性格共に作中イチ可愛いよね。
「陰」である律の性格と正反対の「陽」を象徴したキャラとして登場させているわけですが、こんな可愛い「ザ・(負け)ヒロイン」を登場させるなら椎名ちゃんが律&林と恋愛的な意味で宇佐をもっと取り合うような動きをしてほしかったなぁ、と思いました。
この漫画後半の恋愛展開は、
- 律が椎名の宇佐への可愛い後輩ムーブを目撃
- 律が勝手に嫉妬
- 律がまた椎名の宇佐への可愛い後輩ムーブを目撃
- 律が勝手に嫉妬
- ...以降この連続
というふうになってました。
椎名ちゃんが何か律や林へ牽制しようとして何かしているわけではなく、ただただ可愛い後輩ムーブをしているのを律が見て勝手に悪いほうに解釈しているだけ。
これを、
- 椎名と宇佐が仲良くなる過程をもうちょい丁寧に描く
- 椎名が律に対する嫉妬を抑えられず宇佐にアピールする
- 律がそれに嫉妬して宇佐と関係がこじれる
...みたいな展開を作ってほしかった。
せっかくこれだけ愛らしいキャラを生み出したのに、ただただ本人は後輩ムーブをしているだけで、律を「無自覚に」煽ってくっつけるためだけの潤滑油的な存在にしかなっていなかったのがとても残念。
椎名ちゃん、登場の最初から最後まで徹頭徹尾ずーーーっと空気の読めるガチ良い子キャラで「ギャップ」が一切存在しません。
マジで黒い一面が全くないんですよね。不自然なほどに。
なので、ひたすら可愛いんだけど、ただ可愛いだけの薄っぺらいキャラにとどまってしまいました。
やっぱりギャップなんだよなぁ、キャラをより魅力的にするのは。
宇佐を好きで好きでたまらなくて、つい林や律に嫉妬を感じて宇佐になんとかアピールしようとする展開があったらもっと可愛くて魅力的だったのになぁと。
椎名ちゃん...お前が超可愛いことは分かった...じゅうぶん分かったから...
あとは、もっと黒いドロドロした心の本音のところを見せてくれ...!
ってね。
なんなら、椎名ちゃんが律を出し抜こうと宇佐にアピりにアピったうえで告白する→宇佐がハッキリ断るっていう展開で宇佐の一途さをさらに強調する展開まで持っていってもいいのでは、とすら考えた。
ぼくは途中まで椎名は宇佐を恋愛的な意味で好きではなく本当に良い先輩としか思ってないと思っていたので、こんな↓ふうに宇佐をガチで好きだったんだって明確に描写するくらいなら、もっと登場序盤からガンガン恋愛争奪戦に食い込んでいく「オンナの怖さ」的な一面を見せるような子として描いてほしかったんですわ...
ここを読んだぼくは、
え、ガチで宇佐のこと好きだったん...
それならもっとガンガン攻めて物語を引っ掻き回してくれよ...
と驚き嘆いたものです。
椎名ちゃんが恋っぽい恋をしてる描写は、宇佐と律が花火で手をつないでるのを見て、静か〜〜〜に失恋してる描写がこの1コマあるだけ。
切なすぎるでしょ...!?
・・・なんだかんだ言うとりますけど、
とにかく椎名ちゃんがガチ可愛いかったので、「ただ良い子なだけ」ではなく、喜怒哀楽の怒・哀の部分も表現してもらって、もっと可愛くて魅力的なところが見たかったというだけです。
正直、ここまでで書きたかったことの8割は書き終わりました(^^;
佐久間が椎名とくっつきそうな雰囲気もあまり好きではない
佐久間と椎名が夫婦かよって感じの仲良さげな小競り合いをしているのを見て、なんかモヤモヤするのはぼくだけではないのでは...?
つぎの章で書くことですが、そもそも佐久間の存在に納得感がないので「椎名ちゃんはもっと宇佐とイチャつかせろや!佐久間すっこんでろ!」ってずっと思ってました。
佐久間(と椎名)の登場、適当すぎじゃない?
何の脈絡もなく、佐久間が河合荘の壁に落書きをしにくる
↓
捕まるも、なんだかんだ河合荘住人と仲良くなる
↓
作中一可愛い椎名が佐久間と同中仲良しとして登場する
・・・いやどんな適当な展開だよ!?いきなり落書きってなんやねん!?
ってなりました。
主人公の後をついてくる犬・アシスト役として後輩キャラが出てくるのは漫画の王道だけど、登場の仕方があまりに適当すぎて違和感があった。
後輩ヒロイン椎名ちゃんを登場させるためだけの繋ぎ役おつ。
そうまでして椎名ちゃんを出したならもっと主人公とメインヒロインを引っ掻き回せよ!横やりいれてイチャつけよ!佐久間とイチャつくんじゃねぇぇぇぇ!
麻弓さんについて
男を蔑みすぎでは?
「男ってみんなこうだよね(下ネタ的に)」
っていう型へのはめ方がしつこすぎて、ちょっとイラッとくる。
作中随一の、ギャグ要素の一部としての過激な暴力を振るうキャラということもあり、女尊男卑とまではいかないけど、「男卑」が酷すぎでは...?と感じることしばしば。
こういう↓なんだかんだ根っこの根っこは良い人なのはすごい好きなんだけどね。
これが典型的なギャップによる魅力倍増現象ってやつですな。
シロさんとくっつける必要あった?
なーんかモヤっとするんですよね。
シロさんが稀代の小説家であることが判明(序盤からバレバレだったけども)して以降、急に麻弓さんとのカップリングが決定付けられた展開。
麻弓さんはあれだけ男不遇の描写がされ続けたので、何らかの救済がラストに待っているとは思っていたけど、まさかシロさんとくっつくとは。
読み返してみると、シロさんはなんだかんだ麻弓さんへの好意をちょい出ししてるセリフがあるけど、麻弓さんが「お前が 私を置いていくなよ」って告白するシーンはあまりシックリきませんでした。
「えっ、そういう展開なの!?」と驚いたところ
いや、そりゃ本当に嫌いな男に肩車とか身体的接触をさせないんだろうけど、間にもうちょい麻弓→シロの明確な好意が見える描写がほしかった。
全メインキャラ救済のために最終話に向けて駆け足でまとめようとひとっ飛びしてる感がどうにも拭えませんでした。
シロさん、ただの無職ニートであってほしかった
シロさんがただのいい年した小説家ワナビーではなくガチスゴイ小説家なんだろうなぁ...というのは最初の最初からバレバレで、最弱かと思ったら最強でした〜〜っていう最近流行りのラノベかよっ!!って展開だったわけですが、
正直バレバレすぎて、河合荘のみんなにバレてみんなが驚いている時にぼくはシラけてしまったので「本当にただの無職ニートの人格者だった」という逆の展開であってほしかったです(^^;
宇佐が一途で良いやつなので、不快感がなくて良いね
基本的に、宇佐はコミュ力お化けで住子さんが言うように人との距離感を測るのが上手く、基本的にめちゃくちゃ良いやつなので、読んでいて不快なところがないのは良かった。
感情移入をしても不快にならない主人公キャラというのは、気持ちよくラブコメを読むうえではとても重要な要素。
難聴でもないし、超鈍感でもない。
一途だけど、程よくヘタレ。でも決めるときはカッコよく決める。
イイ男でした。
僕らはみんな河合荘 感想まとめ
- 椎名ちゃんがめちゃ可愛かった
- 椎名ちゃんが嫉妬に狂ったり嫉妬に狂ったりするところが見たかった
以上!