Exocharts無料プランを簡単&実用的に使う設定例【Naked POC】

そんなかたへ向けて、

• 設定方法の学習手間なし、1つの用途にしぼった簡単な使い方
  → Naked POCを確認できる設定方法

を紹介。

Naked POC(ネイキッド ポック)と聞くと「？？？」となるかもしれませんが、記事内で実チャート例を交えて説明します。

...というふうに、Exochartsを無料プランで実用的に使い始める設定例なので、Exocharts初見さんにおすすめ。

おそらく、Exochartsにおいてこの「Naked POCの確認」が最も簡単な使いかたです。

TradingViewのチャートを見慣れていると、Exochartsのチャートは初見さんを絶望させにくる意味の分からないチャートに見えるんですよね。

exochartsのfootprintチャート

設定方法が難しすぎたり、色々な情報が確認できすぎて、使うまでのハードルが高すぎ。

本記事の、たった1つに特化した簡単な設定をしてみると、Exocharts食わず嫌いが直るきっかけになるかもしれません。

Exocharts 無料プランでも確認可能なNaked POCとは

Naked POC ＝ 水平線サポート/レジスタンスの一種

Naked POCの前に、まずは基本となるPOCから。

POCは「Point Of Control」の略で、特定期間内にもっとも取引ボリュームのあった価格帯を示す水平線のこと。

TradingViewのチャートで見ると、「固定期間出来高プロファイル」ツールで引いて表示されるこの↓赤いラインがPOCです。

「このレンジ内で最も多くの取引ボリュームがある価格帯が$16,824」ということを意味し、このラインをサポート/レジスタンスの1つとしてトレード戦略を立てます。

では、「Naked POC」とは何なのか。

日本語直訳すると「裸のPOC」ですが、

• Naked POC ＝ まだ一度もタッチしていないPOC
• 1度に限り、強めのサポート/レジスタンスとして反応する可能性が高い水平線

という意味です。

これも実チャートを見ます。

強いレジスタンスとして機能した例

▼黄色四角のレンジを下にブレイクした後、もとのレンジに復帰しようか、という場面。

この赤いラインがレンジブレイクする前のレンジのPOCで、かつNaked POCです。

レンジを下にブレイクしたものの、価格は反転して戻ってきており、ブレイク前のPOCにまだ一度もタッチしていないためNaked POCと考える、というわけです。

▼その後、結果的にこのNaked POCが強烈なレジスタンスとして機能し、そこへのタッチがキッカケとなり、さらに大きく下落しました。

この通り、Naked POCは、一度目のタッチで大きな反応を引き起こす可能性を秘めたラインです。

Naked POCというカッコつけた呼び方をしなくとも、すでにTradingViewでこういった使い方をしているかたはいるかと思います。

次は、

• では、なぜわざわざExochartsを使うのか？

について。

Daily/Weekly/Monthly Naked POC

先に挙げた例のとおり、TradingViewの出来高プロファイルツールを使えば、任意で選択した期間のPOCを確認し、Naked POCとしてのラインを引くことが可能です。

しかし、Exochartsでのみ「正確に」確認することができるNaked POCがあります。

それがDaily・Weekly・MonthlyのNaked POC。

文字だけだとややこしいので、これもExochartsのチャートで見てみます。

▼今回実際に設定することになる「Daily Naked POC」を確認するチャートで、その名の通り日足。赤く伸びたラインがDaily Naked POC。この場合4本のDaily Naked POCがあります。

▼緑色線で示したNaked POCは「2023年1月6日に最もボリュームがあった価格帯」を意味していて、その価格は$16,775。赤い線が右に伸びたままということは、価格は上昇したまままだ一度もこの日のPOCの価格に降りてきていないという意味です。

▼これらDaily Naked POCをTradingViewにラインを転記すると「ファーストタッチでサポートの役目を果たす(可能性がある)ライン」として考えることができる、というわけです。

Weekly Naked POCは週足表示、Monthly Naked POCは月足表示に切り替えるだけなので、要領は同じ。

上位足のNaked POCほど強力

サポレジレベルの強さは以下の通り。

Monthly Naked POC ＞ Weekly Naked POC ＞ Daily Naked POC

とくに、Monthly Naked POCは、時として「これ1本のみで暴落・暴騰の勢いを止めて反転させるほどの強さ」を見せます。

#BTC
TradingViewだとこんな感じ。monthly naked POCでバウンドして、monthly naked POCで止めてる pic.twitter.com/YtYCGDG9GG

— Yuki📈｜Crypto Trader (@YUK1_WORLD) February 5, 2022

▼以下は、Weekly Naked POCがキッカケとなって$47,160 → $20,000まで一方的に暴落した例。

分析への活かし方：他の指標と重なること

ビットコインをはじめとする暗号資産トレードにおいて、「ボリューム」を根拠にしたラインは非常によく反応します。

とはいえ、Naked POCはそれ1本で「確実に」効く魔法のラインというわけではもちろんありません。

Naked POCがサポレジとして機能するか、そこで反転するかどうかは、Naked POC以外の他のテクニカル分析ツールのラインと重なるかどうかが重要です。

「何と重なればいいのか」は各々の分析手法によって様々であり、信頼に足ると自分が考えている指標ならなんでもいいのですが、以下に一例。

▲この例では、2本あるDaily Naked POCのうち、下のPOCがフィボナッチ・リトレースメント 0.618 - 0.71ゾーンと重なっているので、上より下のPOCがサポートとして機能する可能性が高い、と考えられます。

Dailyのみならず、Weekly・Monthly Naked POCも同じ考え方です。

では、最後にExochartsの実際の設定方法を。

Naked POCの設定手順

まず、exocharts.comにアクセスします。

▼右下に「オフラインですよ！ログインして！」と赤枠で注意されますが、邪魔なので×で消してしまいましょう。(出ていなかったらここは無視)

Daily Naked POCの設定

STEP １

▼左上から「取引所」と「銘柄」の組み合わせを選択します。ここではBybitのInverse BTCUSDを選択しています。

STEP ２

▼以下の通り操作します。

1. 「Daily」を選択(おそらく、最初からDailyが選択されているはず)
2. 「Tick」を 50 に上げる

STEP 3

▼左メニューから「POC」→「Naked POC」をクリックしてチェックが入った状態にします。

▼Naked POCにチェックを入れたことで、以下のように赤いラインが右側に伸びるようになります。

▼ラインにカーソルを合わせることで、Naked POCの価格が分かります。

Weekly Naked POCの設定

Daily Naked POCの設定手順のうち、STEP ２について、以下のように変えて設定します。

1. 「Weekly」を選択
2. 「Tick」を 60 に上げる

それ以外は全て同じように設定すると、Weekly Naked POCが赤いラインで右に伸びて表示されるようになります。

Monthly Naked POCの設定

Daily Naked POCの設定手順のうち、STEP ２について、以下のように変えて設定します。

1. 「Monthly」を選択
2. 「Tick」を 100 に上げる

それ以外は全て同じように設定すると、Monthly Naked POCが赤いラインで右に伸びて表示されるようになります。

一度設定すれば、記憶される(はず)

設定完了 → ブラウザを閉じる → 再度Exochartsへアクセス

とすると、設定がリセットされた状態で表示されたように見えますが、以下のように取引所×銘柄を選択しなおすと設定が反映されているはずです。

ただし、異なるPC・異なるブラウザで開くと再設定になります。

無料プランの制限：表示できるデータ日数が少ない

無料プランでは、以下の通り表示データが制限されています。(他にも多々ありますが、Naked POCを参照するだけならほぼ関係なし)

• Dailyチャート：10日分
• Weeklyチャート：7週間分
• Monthlyチャート：5ヶ月分

ただ、暗号資産チャートにおいてはNaked POCは信頼性の高いサポレジラインだと考えているので、無料ならこの制限があっても使ってみる価値はあるかと思っています。

設定も簡単なので。

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