暗号資産(仮想通貨)/ビットコイン × テクニカル分析入門
2017年末の第一次ビットコインバブルから始めた仮想通貨投資は、一度買ったら売らずにガチホをするだけの方法でしたが、2021年6月よりビットコインのデイトレードに挑戦中。
仮想通貨はテクニカルがめちゃくちゃ効く、とのことでチャートのテクニカル分析の勉強を始めました。
以下2冊をベースにして勉強していく過程をメモしてまとめていきます。
2021年6月当時に勉強していた知識をまとめてありますが、2022年現在、フィボナッチ・リトレースメントを除いて全て使っていません...
ー もくじ ー
移動平均線とは
テクニカル分析を始める人がまず最初に学ぶであろう分析手法でありながら、テクニカル分析を学んでも行き着く先は「移動平均線」だと言われるほど、奥の深い分析手法...らしい。
- たとえば5日移動平均線は、直近5日間の"終値"を足していき、5で割った価格を線で結んでいった結果出来上がった1本の線
- 線の傾き・ローソク足との位置関係を見れば、上昇トレンド・下降トレンド・ボックス相場か分かる
- 価格変動をなめらかにしトレンドをわかりやすくするという役割
○日移動平均線の意味
"移動平均線"という単語だけだと最初はイメージがしづらくよく分かりませんでしたが、よく聞く「5日移動平均線」「25日移動平均線」など日数込みで考えると分かりやすくなりました。
たとえば、以下の青い線が日足で見たビットコインの「5日移動平均線」。
5日移動平均線の★のポイントは、★の日含めた「5日前」の1日ごとの終値★を足して5で割って導出している。
これを延々と毎日続けて、出来上がった★を結んでいった結果出来上がる1本の線が移動平均線。
10日移動平均線は10日前までの1日ごとの終値、25日移動平均線は25日前までの1日ごとの終値、と平均値をとる期間が変わるだけです。
メモ:
これは正確に言うと「単純移動平均線(Simple Moving Average)」。直近の日の価格をより比重を置いて評価する「指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average)」もある。
移動平均線で分かること
線の傾きで相場のトレンドがわかる
上を向いていれば上昇トレンド、平行ならボックス相場、下を向いていれば下降トレンドというシンプルな考え方ができる。
買い・売りを入れるタイミングの目安になる
移動平均線でが上向きに転じれば、その流れに従って買いを入れる。
下向きに転じれば、売りをいれる。
トレンドの方向でエントリーする順張り目安になる。
単純移動平均線(SMA)と指数平滑移動平均線(EMA)
単純移動平均線より指数平滑移動平均線の方が感度が高い=トレンドのスピード感に敏感。
単純移動平均線は、単純に○日前までの終値を足してその日数で割る。5日移動平均線なら、
5日前 | 4日前 | 3日前 | 2日前 | 1日前 |
10円 | 12円 | 14円 | 16円 | 18円 |
この場合今日の移動平均線の点は合計70円/5=14円となる。
いっぽう指数平滑移動平均線は、直近の価格をより重く評価するので、イメージ的には
10円 12円 14円 16円 18円
↓
5円 9円 16円 22円 28円
のように直近の価格に比重が置かれて計算される。
80/5=16円となるイメージ。
単純移動平均だと14円、指数平滑移動平均だと16円、10円から18円に上がっている上昇トレンドだと16円をつけている指数平滑移動平均の方が「トレンドに敏感に反応している」と言える。
実際に見てみると、単純移動平均線の方がなめらかで、指数平滑移動平均線の方が凹凸があるように見える。
指数平滑移動平均線の方が、チャートの山・谷に敏感に反応していることが分かる。
MACD
移動平均線の応用。
トレンドの始まりを察知するのに使う。
指数平滑移動平均線を使うため、単純移動平均線よりも早く上昇・下降のシグナルが出る。
レンジ相場ではダマシが多い。
https://min-fx.jp/market/main-technicals/macd/
一般的に使用されるSMA(単純移動平均線)と異なり、昨日や今日といった直近の価格の比重が重いEMA(指数平滑移動平均線)を使用します。MACDは数あるテクニカル手法の中でも比較的精度が高いとされ、特に新規売買のシグナルとトレンドの方向性を認識するのに有効とされています。
まず見るべきポイントは、MACDとシグナルが交差するところです。MACDとシグナルの交差で売買サインを読み解くことができます。MACDの売買サインの見方は、移動平均線の見方と同じです。
・ゴールデンクロス:MACDがシグナルを上抜けること。買いのサイン
・デッドクロス:MACDがシグナルを下抜けること。売りのサインMACDは単体でも有効性の高いテクニカル指標として機能しますが、他のテクニカル指標と組合せることでより強力な信頼度の高い売買シグナルとして活用することができます。多く組合せられているテクニカル指標にはRSIや移動平均線などがあります。特にRSIとの組合せではMACDでは認識できない相場の過熱感も併せて判断材料とすることができます。RSIでの売買シグナルとMACDでの売買シグナルがダイバージェンスしていない状況においては、信頼度は非常に高くなるといえるでしょう。
MACDのダマシ
MACDでゴールデンクロス・デッドクロスを確認したからといってポジションを持つのは危険、という話。
典型的なダマシに直面したのでメモ。以下①点の下落でMACDがデッドクロスをしているけど、それ以降②では全く下落していない。
この①点で売りポジションを持ってしまった場合、「やべぇ、全然落ちてこねぇ...!」と焦ることは目に見えている。
ダイバージェンス
上昇トレンドが終わる・下降トレンドが「終わる可能性」を示してくれる。
以下、ローソク足は高値を更新していて右肩上がりになっているのに、MACDは右肩「下がり」になっている。
どちらも、ダイバージェンスを確認したあとは短期的に上昇から下降へと転換していることが分かる。
MACDのゴールデンクロスはダマシが多いけど、ダイバージェンスは信頼性が高い。
MACDのダイバージェンスは利確タイミングで使える
買いポジションを持っている時に「どこまで上がる?どこで利確をすればいい?」という時。
売りポジションを持っている時に「どこまで下がる?どこで利確をすればいい?」という時。
そんな時にこのダイバージェンスを確認した時点で「トレンドが弱まり反転するだろう」と読んで利確をする、という使い方ができる。
ストキャスティクス
オシレーター系のインジケーター。
「買われすぎ」「売られすぎ」の相場を視覚的に捉えることができるようになる。
80%ラインを超えると「買われすぎ」
- 下落の可能性があるので、新規ショートポジションのシグナルになる
- 下落の可能性があるので、ロングポジションの利確シグナルになる
この場合、どちらも逆張り的な使われ方ということになる。
20%ラインを割ると「売られすぎ」
- 上昇の可能性があるので、新規ロングポジションのシグナルになる
- 上昇の可能性があるので、ショートポジションの利確シグナルになる
この場合も、どちらも逆張り的な使われ方ということになる。
ゴールデンクロス・デッドクロス
ゴールデンクロス:
新規ロングポジションのシグナル。
「20%ラインより下」で、%K(速いライン)が%D(遅いライン)を下から上へ抜ける時、上昇トレンド転換のサインの可能性あり。
デッドクロス:
新規ショートポジションのシグナル。
「80%ラインより上」で、%K(速いライン)が%D(遅いライン)を上から下へ抜ける時、下降トレンド転換のサインの可能性あり。
ダイバージェンス
トレンド転換の"重要な"シグナル。信頼性が高い。
チャートは右肩上がり(高値を更新)なのに、ストキャスティクスは右肩下がりになっている場合は、その後にチャートが下降トレンドに転換する可能性を示唆する。
その逆もまたしかりで、チャートは右肩下がり(安値を更新)なのに、ストキャスティクスは右肩上がりになっている場合は、その後にチャートが上昇トレンドに転換する可能性を示唆する。
ストキャスティクスを使う時のポイント
- 値動きが落ち着いているレンジ相場の時に使う
- 上昇トレンドの時は上に張り付いてしまい、下降トレンドの時は下に張り付いてしまうので、トレンドが強い相場の時には使わない
平行チャネルを使ってみる
平行チャネルの引き方
平行チャネルの中に平行チャネル
以下は、長期的な下降トレンドの赤色平行チャネルの中で短期的に上昇トレンドが発生していることがわかる(緑色の平行チャネル)。
平行チャネルはどれだけ早く見つけられるかが鍵
以下3点が定まれば引くことができる。
チャネル上限付近にローソク足が来たところでショート、逆にチャネル下限付近にローソク足が来たところでロング、といったトレード手法をとることができる。
下向きチャネルならショートが基本、上向きチャネルならロングが基本
「チャネル上限付近にローソク足が来たところでショート、逆にチャネル下限付近にローソク足が来たところでロング」と書いたばかり。
だけど、下向きのチャネル=下降トレンド発生中ということなので、下向きチャネルの下限にタッチしたからといってロングはリスクがある。
もともと下向きの勢いが強いため、チャネル下限をさらに下抜ける可能性があるから。
同様に、上向きのチャネルは上昇トレンド発生中なので、チャネル上限にタッチでショートはリスクが高い。
「トレンドに逆らわないトレード」が基本ということは忘れない。
つまり、
- 上昇チャネルの場合、チャネル下限まで引きつけたところでロング
- 下降チャネルの場合、チャネル上限まで引きつけたところでロング
という戦略を取ることが基本となる。
フィボナッチ・リトレースメントでどれだけ価格が戻るかがわかる
以下記事へまとめました。
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